長襦袢は自宅で洗濯しても問題ないのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。自宅で洗濯できれば、クリーニング代を抑えられます。この記事では、長襦袢を自宅で洗濯する方法や、洗濯に失敗しないための注意点を紹介します。コツを覚えれば誰でも洗濯することが可能なので、参考にしてみてください。
長襦袢は自宅で洗濯できるのか
長襦袢は、ポリエステル素材であること、加工がされていないこと、汚れは最近のものであること、という条件を満たせば自宅で洗濯することが可能です。項目ごとに解説するので、参考にしてみてください。
素材
素材がポリエステルであれば、自宅で洗濯することが可能です。ポリエステルは、日本での生産量の3分の1を占めていて、使い勝手のよい素材です。基本的に水に強い素材なので、型崩れやしにくいところが特徴です。洗濯機を使用して洗濯しても問題ありません。
加工
ポリエステルであってもシボ加工やシワ加工がされている場合は、自宅で洗濯できません。自宅で洗濯してしまうと加工がとれてしまう可能性があるのです。刺繡やレースなどの特殊な加工がされている長襦袢も自宅での洗濯は避けましょう。
ポリエステルの長襦袢を洗濯する場合は、選択表示を確認し、水洗いOKと記載されていれば自宅で洗濯することが可能です。
汚れの有無
長襦袢についた汚れの有無によっても異なります。最近の汗や皮脂汚れ、水性の汚れやシミなどは、自宅での洗濯でも落とすことが可能です。しかし、古いシミや黄ばみなどは、自宅では落とせません。無理に汚れを落とそうとしてしまうと、もとに戻らなくなってしまう恐れがあるので注意が必要です。
自宅で洗濯する方法
ポリエステル製の丈夫な長襦袢を、自宅の洗濯機で洗う方法を紹介します。
洗濯機に入れ、コースを設定する
ドライコースや手洗いコースなどのコースを選択します。脱水は10～20秒程度に設定しましょう。おしゃれ着用の洗剤と柔軟剤を入れ、洗濯をスタートさせます。洗濯機に長襦袢を入れる際は、必ずネットに入れましょう。
洗濯終了後、洗濯機から取り出す
洗濯が終わりましたら長襦袢を取り出し、タオルを2枚使って挟みます。軽く叩きながら水分を吸い取りましょう。タオルを使って水分を吸い取ることで、シワになりにくくなります。
アイロンでシワを伸ばす
濡れている状態のままアイロン台に広げます。あて布を使用し、アイロンで引っ張りながらシワや縮みを伸ばします。シワや縮みが伸びましたら、ハンガーにかけて形を整えましょう。形がずれたまま干してしまうと、そのままの形で固まってしまうので注意が必要です。
ハンガーにかけた際にシワが気になる場合は、もう一度アイロンをかけてやり直します。ハンガーは着物専用のものを用意しておきましょう。
干す
ハンガーにかけた状態で、直射日光を避け風通しのよい場所に干しましょう。干す際は、シワにならないように、裾をたるませずにまっすぐ干すことが重要です。室内で干す場合は、扇風機などを使用しても問題ありません。長期保管する場合は、しっかり湿気を飛ばしましょう。
洗濯に失敗しないための注意点とは
長襦袢を自宅で洗濯する際の、失敗しないための注意点を紹介します。
中性タイプの洗剤を使用する
普段着を洗う場合は、アルカリ性の洗剤を使用することが多いでしょう。アルカリ性の洗剤は、洗浄力は高いのですが、布を縮めてしまう可能性が高いのです。必ずおしゃれ着洗剤などの中性洗剤を使用しましょう。
漂白剤は使用しない
シミ汚れを落としたい場合、漂白剤を使用すればよいのではないかと考える方も多いでしょう。しかし、漂白剤を使用してしまうと色褪せや縮みが起きてしまう可能性があるので、長襦袢を洗濯する際は、漂白剤の使用はおすすめできません。
つけ置きしない
長襦袢は、水に長くつけてしまうと、縮みやすくなってしまいます。また、洗濯後はできるだけ濡れた状態で放置しないようにしましょう。
脱水しすぎない
脱水しすぎてしまうとシワの原因になってしまいます。洗濯機で脱水する場合は10～20秒程度にしましょう。脱水しすぎてしまうと、アイロンでもシワがとれなくなってしまうので脱水の時間には注意が必要です。
洗濯したらすぐにアイロンをかける
長襦袢は、洗濯後、濡れている状態でアイロンをかけることが重要です。乾いてしまうと、アイロンをかけても縮んだ素材はもとに戻ることはありません。とくに、初めて洗濯する場合には縮みやすくなるので、すぐにアイロンをかけることを徹底させることが大切です。
まとめ
長襦袢は、誰でも自宅で洗濯することが可能です。アイロンのかけ方や、シワにならない干し方、脱水の時間などに注意しながら洗濯することが重要です。
また、自宅で洗濯する前には、必ず洗濯表示を確認しましょう。長襦袢の洗濯は、クリーニングに出したり着物の専門店に依頼したりすると費用がかかってしまいます。着物のおしゃれを楽しみたい方は、自宅で洗濯する方法に慣れておくとよいかもしれません。
